カスタニェール アガデイータ

ドロミーティの魂宿る、香り豊かな唯一無二のグラッパ

【アガデイータ】
州：ヴェネト州
生産者：カスタニェール
品種：ピノ･ネーロ、ミュラー･トゥルガウ、トラミネール、リースリング、モスカート･ビアンコ
タイプ：ブランデー（グラッパ）
ALC.(%)：45%
熟成：70-80hlのステンレスタンク
内容量：700ml

ドロミーティ山岳地帯のIGT格付地域の葡萄を使用した“Cortinaのグラッパ”です。ヴィナッチャを白赤で分けて蒸留し、それぞれの個性を引き出した後にブレンド。クリアな外観のクリアグラッパで、花やフルーツの芳香に溢れ、まろやかな口当たりとバランスのよいフィニッシ
ュが特徴です。

AgadeitaとはAcuavita（生命の水、蒸留酒）のドロミーティ地方の方言。度数45%の力強さと洗練を兼ね備え、クラフト・グラッパの真骨頂とも言えます。

おすすめペアリング：フルーツのパイ、クリーム系またはナッツ系のデザート、特にシュトゥルーデル（りんご、松の実、レーズン、シナモンを使ったイタリアの伝統菓子）と。

オスカー･デル･ヴィーノ受賞、世界が認めた
香りの芸術品 カスタニェールのグラッパ

1997年創業のカスタニェールは､グラッパ界において後発の作り手でありながら、革新と伝統を両立させる存在である。原料であるヴィナッチャの取り扱いから革新的で、蒸留所に届く搾りかすから種や茎を取り除く〈ブッチャ･プーラ〉メソッドを導入｡木質由来の雑味を排除し、果皮のピュアな香りと風味だけを残す。その後〈グラッパシステム〉と呼ばれる独自の窒素充填トンネルで酸化や細菌による劣化を防ぎ、春先になってもフレッシュな状態を保つ。原料の鮮度を守るという発想自体がグラッパ界では革新的であり、カスタニェールの品質を支える基盤となっている。

蒸留工程においても徹底したこだわりを見せる。10種類以上の伝統的な銅製アランビックを揃え、品種ごとに最適な蒸留器を使い分ける。クラフト精神を重んじ、最も芳醇でバランスが取れた「心臓部＝Cuore」だけを抽出することに専念。真空蒸留やコンピューター制御を導入し、2,000以上ともいわれる芳香成分を取り出す。蒸留士の感性と技術が重なり、フルーツ、花、ハーブ、スパイスが幾層にも折り重なった香りが生まれる。

熟成は、品種やスタイルに応じて異なるアプローチが取られる。白系品種はステンレス熟成させ、透明感とピュアなアロマを維持。一方で赤系品種は、チェリーウッドやフレンチオークの樽でこちらも品種ごとに12ヶ月から15年、長いものでは20年以上眠らせる。熟成庫には3,000本を超える樽が並び、香りの純度を保ちながら複雑でまろやかな風味を形成する。仕上げにはドロミテの天然水を加水に用い、柔らかくクリーミーな口当たりと、上品な余韻を完成させている。

カスタニェールのグラッパは、「噛むように楽しむ」と表現されるほど密度があり、果実味と丸み、ハーブや熟成のニュアンスが調和する。創業者ロベルトと娘シルヴィア、ジュリア、そして孫カルロに受け継がれる家族の誇りが、すべてのボトルに息づく。徹底した姿勢は、2014年・2015年の「Oscar del Vino」最優秀グラッパ生産者賞連続受賞によっても証明され、カスタニェールがグラッパ界の最高峰に位置することを示している。